Menuメニュー
日付:2021.09.23 更新日:2021.09.24
内反小趾
目次
内反小趾とは - 足の小指のつけ根の痛みや変形
内反小趾とは、足の小指(小趾)が薬指に向かって「く」の字に曲がり、小指のつけ根(関節)が突き出てくる症状です。突き出た関節そのものが痛むことは稀で、基本的には突き出た足の小ゆびのつけ根が靴に当たって痛んだり、足の小ゆびのつけ根の下に角質できて、それが痛むこともあります。関節の炎症による痛みでないことが多いため、整形医学的な観点ではあまり問題になることはありませんが、靴を履いて歩くという日常生活において多くの方が悩んでいる症状の一つです。
なぜ、内反小趾になってしまうのか?
内反小趾は生まれつきということはなく、後天的に変形していく症状です。順序としては
- 荷重過多により足の幅が広くなる(靭帯が伸ばされ横アーチが崩れて開張足になる)
- 足の外側に強く荷重がかかる
- 足の小ゆびのつけ根の骨が外に押し出される。
- 足の小ゆびを引っ張る筋肉の力で、足の小ゆびが薬ゆび側にむかって曲がっていくという過程を経て内反小趾になると言われています。
では内反小趾になりやすい人はどんな人でしょうか。基本的には1と2の条件がそろいやすい足型、ということになります。
まず内反小趾になりやすい足の形の特徴には、「土踏まずが高い」「甲が高い」ということが挙げられます。この「土踏まずが高い」「甲が高い」という特徴はどうやって決まるのかというと、半分は遺伝的形質によるものです。ただ「内反小趾そのものが遺伝する」ということではなく、あくまで「内反小趾になりやすい骨格が遺伝する」ということになります。そして、もう半分は後天的な要素です。基本的な骨格が決まる6歳くらいまでの運動量によって、骨格が決まると言われています。6歳くらいまでの運動量が多く、足が発達すると「土踏まずが高い」足になります。
その意味では「土踏まずが高い」ということは、足の筋力が発達している「良い足」と言えます。運動が得意な人、足が速い人に多い足型です。そのため土踏まずが高い人が必ず内反小趾になるわけではありませんが、このタイプの足型は筋肉が発達しやすい反面、硬くなりやすいという特徴があります。
特に足首が硬くなると、足のつま先側に力がかかるため、「足の幅が広くなる」という内反小趾の要因の一つが発生しやすくなります。また「土まずの高い足」は、足の内側が浮いている分「足の外側に体重がかかりやすい」という特徴があるので、外側荷重が強くなると足の小ゆびのつけ根に強い力がかかって変形が助長されてしまいます。
また、こうした特徴は歩き方にも影響がでてきます。足首の硬さが影響し、地面を強く蹴るような歩き方になる人は要注意です。よく「地面を蹴って歩く」ことが良いことだと思って歩いている方がいますが、意識的に地面を蹴ることは決して良いことではありません。地面を蹴ろうとすればするほど、足ゆびのつけ根に力がかかりすぎてしまい、内反小趾の前段階である開張足になってしまう可能性があります。
簡単内反小趾チェック方法
内反小趾かどうかを正確に診断するには、整形外科でレントゲンをとり骨と骨の角度を調べる必要がありますが、自分である程度目安をつけることはできます。
足の外側を壁につけたとき、壁の線を0度として小ゆびがどのくらいの角度で離れているか、を見てみます。10度以上はなれていると軽度の内反小趾の可能性が高いといえます。また足の小ゆびのつけ根が大きく盛り上がっている場合は、その盛り上がりがないものとして角度をみてみます。その盛り上がりは滑液包炎(バニオン)とよばれるもので、正確には内反小趾そのもではなく関節を守るパットのようなものが炎症を起こして大きくなっている状態です。
こうしたチェックはあくまで目安です。気になる人は病院で見てもらいましょう。ただ内反小趾は医学的に大きな問題があるというより、形状による日常生活における問題がほとんどのため、あくまで経過観察にとどまることが多いと思います。むしろ靴などの履き物とのとの相性が重要になる。
内反小趾は矯正できる?悪化させない方法や対処法
外反母趾や内反小趾などの足部の変形は、足の靭帯が伸びてしまうことより開張足になることから始まると言いましたが、この靭帯は実は鍛えることができません。筋肉とは違い、一度伸びてしまうと元の強度にもどることはないと言われています。そしてこの靭帯の柔らかさは遺伝的要素と幼少期の運動量と言われています。
そのため厳密な意味での矯正は幼少期なら可能性はありますが、成人になってしまうと手術以外での矯正は難しく、これ以上悪化させないという観点になります。また内反小趾の場合、バニオンとよばれる足の小指のつけ根の盛り上がりが形成されることがありますが、これは継続的な圧力がかからなくなると小さくなることがあります。ただし内反小趾の骨の角度そのものはそれほど大きく変化しないと考えた方が良いでしょう。
内反小趾を悪化させない方法は、
- 姿勢や歩き方を改善する
- ストレッチや運動を行う
- 靴選びを工夫する
内反小趾にならない姿勢や歩き方
内反小趾は足のつま先側に体重をかけている時間が長くなると、開張足になりそのあと足の小指側に力がかかり内反小趾へ変形していきます。そのため、まずは開張足にならないためにつま先にかかりすぎている姿勢や歩き方を改善する必要があります。
まずチェックしてほしいのは、立った時にどこに体重が一番かかっているかです。もしつま先にがっちり体重がかかりすぎていたら要注意です。正しい重心はくるぶしより1㎝くらい前、つまりかなり踵寄りです。ここで立つと土踏まずから踵で立っている感じになりますが、逆に足の指は自由に動くと思います。逆にいえば足の指が自由に動かせる位置で立てれば正解です。この位置で立つとお腹の奥の筋肉が少し緊張した状態になります。この筋肉が常時つかわれていることでバランスの良い姿勢を作ることができます。
また歩き方は「比較的小股で歩く」「踵で虫をつぶすように歩く」という2点を意識してみてください。よく「大股で歩く」「つま先で蹴って歩く」ことを意識して歩いている方がいらっしゃいますが、つま先側の負担を逆に増やしてして開張足を進めてしまいます。歩幅は30㎝ほどあれば十分です。その代わり踵でしっかり着地することを意識してください。踵に体重が乗ると運動連鎖として膝がしっかり伸びてきます。膝が伸びると身体が一本の棒のようになります。ここで必要以上につま先で蹴るようなことはせず、むしろ踵で身体を押し出すようにすると、膝裏が歩くたびにストレッチされます。
内反小趾を予防するトレーニングとストレッチ
内反小趾には体幹を鍛えること、ふくらはぎを柔軟に保つことも重要です。体幹が弱くなるとつま先側に荷重がかかりやすくなります。また、ふくらはぎが硬くなると足首動きが硬くなるため、歩くときに必要以上に足指のつけ根を使いすぎてしまいます。
体幹のトレーニングとふくらはぎのストレッチを両立する方法の一つが、踵立ちです。内反小趾の傾向のある人はつま先立ちが大好きという人が多いですが、逆に踵だけで立つのが苦手な人がいます。身体をまっすぐにし、つま先を引き上げて踵で立つ練習をしてみてください。最初はバランスをとるのが難しいと思いますが、お腹の奥の筋肉が程よく緊張するのがわかると思います。これにより体幹の筋肉群が普段から使われるようになります。またつま先を引き上げる動きはふくらはぎと足首を柔軟にしてくれます。ぜひやってみてください。
内反小趾のための選び方
内反小趾の場合注意しなければいけないのは、
- つま先側に荷重がかかりすぎない靴を選ぶ
- 足の形状に合った靴をえらぶこと
- 足の外側に荷重がかかりすぎないような靴を選ぶことが大事です。
つま先側に荷重がかかりやすい靴としては、ヒールがあるもの、甲が空いていて足の前滑りを抑える工夫がないもの、などがあげられます。できればヒールが低い紐やベルトの靴がおすすめですが、ファッション上ヒールが必要だという方は、ベルトなどでできるだけ前滑りがおきないような工夫があるものを選びましょう。
また内反小趾になりやすい足型として「甲が高く」「土踏まずが高い」という特徴を上げましたが、もうひとつ「スクウェアトゥ」という特徴があります。これは足の親指から小指まであまり高さに差がない横にまっすぐな足型です。つま先が尖っているポインテッドなデザインよりは、靴先は四角いスクエアトゥ、あるいは丸いラウンドトゥがおすすめです。また繊維素材のものよりは革の方が後から幅を伸ばしたりすることが簡単です。
足の外側に荷重がかかりすぎない靴、という意味ではある程度接地面が広い靴がおすすめです。特に踵が細い靴などは身体が外側に流れやすくなるため、注意が必要です。また内反小趾になる人の足の特徴として、自分で足の外側に向かって行ってしまう、という特徴があります。
料金
◆50分コース【一般】
¥6,000 (税込)
◆40分コース【学生】
¥5,000 (税込)
まとめ
上記の様に内反小指になる原因は様々なものがあります。
また、内反小指の原因は上記のものが複合的に合わさったものも多く見られます。
若葉治療院ではそれぞれの原因に合った治療をおこないます。